罪深い恋心

十九歳の若さで未亡人になったアンバーは、今日もぼんやりと公園のベンチに座っていた。
よく見かける気さくな男性が、きびきびとトレーニングをしている。
力強い腕や筋肉質の長い脚が、ひときわ目立つ。
同じアパートメントに住んでいると知って、アンバーはアダムというその男性に興味を引かれた。
でも、彼と親しくなるなんてありえない。
今の私は、恋をするどころか、生きているだけで罪の意識を感じるのだから。
その朝、レイチェルの家で電話のベルが鳴り響いた。
受話器の向こうから聞こえてきたのは、十二年間、かたときも忘れたことのない声だった。
「トリスという名前に心あたりがありますか?」トリス――私の一生に一度の恋。
豪華客船の旅で、めくるめく情熱をともにし、すぐに結婚しようと誓って……それきり姿を消した男性。
レイチェルはひどく動揺した。
なぜ今になって電話なんか?だがトリスは、レイチェルを捨てたわけではなかった。
愛し合った日々の記憶を失っていたのだ!アッシュ家の末娘メグはいつも美しい姉たちと比較され、母親にもないがしろにされて窮屈な日々を送っていた。
だから幼なじみのサイモンが求婚しにやってきたとき、メグはロマンチックな告白を期待して胸をときめかせた。
ところが――「わたしたちの友情がより親密なものになることを望んでいます」それは、あまりに味気ないプロポーズだった。
メグはがっかりして申し出を断り、パリに渡った。
一方、サイモンも自堕落な放蕩者に変貌し、ついに二人が再会する時がやってきた!外務省に勤める夫が何者かに刺殺され、残されたダイアナは恐怖のどん底に突き落とされた。
事情を知る夫の友人ヴィンセントが不憫に思い、援助の手を差し伸べてくれた。
ダイアナの身辺に異変が起こり始めたのは、その直後だ。
いつも誰かにつけ狙われているような気がする。
それだけではない、闇から薄気味悪い声が語りかける。
誰が?いったい何のために?ダイアナは見えない影におびえ、ヴィンセントにすがるほかなかった……。
元モデルのメリは、地味な服と黒縁眼鏡で変装してテキサスにやってきた。
そこで億万長者タイソンのアシスタントとして働き始める。
彼女はボスに急速に惹かれていくが、彼は過去の苦い経験により、嘘つきを最も嫌っていた。
正体がばれぬよう、彼に近づきすぎないようにしなければ。
そう思った矢先、メリは誤ってボスにぶつかり、よろめいた拍子に彼の腕の中におさまってしまった。
そのとき、彼女の眼鏡の奥を見つめるタイソンの瞳に、紛れもない欲望の光がきらめいた。
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